新聞で一部の大学への是正勧告が出てます。
早い話が、「それって大学って言えるの?」という大学への注文です。
大学の英語が中学生レベルとか、入試が、アグリーメント入試といって
「入りたいです。」「OK!」というような入試だったりとか、結構めちゃくちゃです。

しかし暴論を言えば私立大は、塾が大きくなって学校法人格をとっただけです。
(もちろん、ウチなんかは取れませんが・・(^-^;;)なんてことはないわけです。
伝統があり、優秀な人材を輩出している私立大も多いのですが、80年代に学校法人への
規制緩和があった時、たけのこのように大学が出来ました。それらが今、ヤバいことになっているわけです。
また一条校問題も避けて通れません。つまり、一部大学と専門学校が同格として扱われ、かつ「大卒」の免許を
与えるという問題です。

これが引き起こすであろう問題は、「大学名が大事になる」ということです。
大学を卒業しただけでは無意味で、「どこの」大学を卒業したかで意味を持ってきます。

世論では、大学名で生徒を差別するな!という口調もありますが、民間は、自社にあった学生を取りたいわけですので
これは、まったくもって意味のない意見です。また大学を出たということは、その教養や素質、技術を身につけている
と判断されているわけですから、それが中学内容だけでは、言い訳も出来ないでしょう。
そのため、採用基準が大学名になっても、企業側に何やら言われることはないかと思われます。

もちろん公務員は問題です。ですので、試験を別途行わざるをえません。コネの時代は、地方でも通り過ぎて行こうとしています。分権化が進むと、コネか実力のどちらかに偏るでしょうが、当然、実力で職員を取る自治体は伸びますし、コネの軋轢というよりもコネが「没落」した時の反動の怖さを考えると、学生も実力で入ると考えておいた方が無難です。

大学を出ても就職出来ないというよりも、「就職できない大学を出る」ことが悪いという風潮になるでしょうし、
税金を使って、そのような大学を存在させる意味があるのか?という論調も増えるでしょう。

一方、根本的な問題として大学を卒業しなければならない、大学卒でないと就職がないというこの現状をどうにか
しなければ・・という議論も進むと思われます。

もともと大学は、研究機関ですが、これだけ多くなると職業訓練校化せざるを得ないでしょうし、質が下がるのも分かります。
また大学が多いと政府からの補助金も1校あたり少なくなり、また大学というのは「先生」でなく「教授」ですので、給与も
高く、結果、学費が下がらないという悪循環になっていきます。

早い話、どこでもいいから大学へ・・というのは、保護者の立場からすれば、投資する金額を考えると
百害あって一利なしになる可能性大ということです。

どの大学という目安となるのが、トップ校、グローバル牽引型というものになるだろうと私は推測していますが、
それから外れた大学も色々と対策は打ってくるでしょう。大学間の競争は激しくなってくると思われますし、一流大への
進学は、ますます難化していくでしょう。

しかも今は日本企業も海外の大学から多くの人材を取っています。インド工科大、シンガポール国立大など海外の
(しかもアジアの)大学名を見ない日はありません。大学は、既に国際的な競争に晒されているわけです。

大学組織を変えるのは容易ではありません。問題があり、それを認識していても変わることは難しい。
すると私たちがするべきことは、最初から勝ち組?となる大学に入学することしかないのかも知れません。

この5、6年で日本の教育は大きく変わります。また大学どころか、5年後には、高校でも国際化の波に晒されることは
見えています。今までにない競争が6年後からスタートすることは決まっています。今から自衛しておく必要大でしょう。