4日に、2021年度入試から始まる『大学入学共通テスト』のプレテストの結果が公開されました。

試行調査(平成29年11月実施分)の結果速報等について

 

現行のセンター試験も一朝一夕に高得点が取れる単純な問題ではありませんが、これまで以上に新テストに対応できる学力を身につけるには、高校での学習以前の小・中学校からの基本的な学習の積み重ねが必要ではないかと思われます。
例えば、記述問題が導入された数Ⅰ・A。問題冊子はこれまでの17ページ未満から32ページに倍増しています(試験時間も10分増えて70分)。高校生の文化祭でTシャツを販売する際に、利益が最大になる価格を求めるような、公立中高一貫の適正検査に類似する切り口の問題が出題されています。
解答作成の前に、提示された条件等を細かく読んで情報を整理・分析する必要があり、従来のように計算力や例題パターンを訓練でストックすることで対応するには、難しいということが容易に想像できます。
ただ、「知識の活用・表現力を見る」といったことばで説明されることが多い新テストですが、忘れてはならないのは、知識がないことには、その活用も表現もできないということと、その意味では、まだまだ知識の習得が不十分な生徒が大多数ではないかということです。
新テストを念頭に準備を進めつつ、日々の指導については、さらに基本を深く、丁寧にということしかないようにも思えます。